『今頃カルニスもビーレウストから聞いてる頃だろ……さて、帝国宰相サマはどうでるかね? それとカルニスもどうでるかねえ。己の系統の僭主は系統王家が刈らなきゃならない決まりがあるからなあ。さて? どうなるのかな?』
カルニスタミアとビーレウストが地下駐車場を埋め尽くす白骨の上で、剣を刺しあっている最中、エーダリロクはザウディンダルに本人の 《血統》 を伝えた。
生まれではなく 《血統》 だけで済ませた事に深い意味はない。ここでエーダリロクが 《生まれ》 まで伝えていたならば、また違った方向に未来は進んだであろうが。
**********
「お前の親父は僭主だってさ」
「なっ!」
「俺やビーレウストは後宮で先代皇帝の夫だった人と過ごした期間が長いから、その関係で知った。カルニスやキュラは知らないだろうな、あいつら後宮育ちじゃねえから」
「…………せ、僭主……」
「テルロバールノル僭主の一つ、ハーベリエイクラーダ王女を祖にもつ系統だ」
「うっ……嘘だ……ろ」
**********
ザウディンダルはエーダリロクの言葉を全て信じたわけではないが、その言葉に拒否できない部分があった。ザウディンダルは真実を最も知っている可能性の高い兄・デウデシオンの元へと急ぐ。
「兄貴!」
ノックもせずに執務室の扉を開いた。
「何だ、ザウディンダル」
そんなことをするのは、ザウディンダル以外いないことを知っているデウデシオンは、書類から目を離さないで声をかける。
「話がある! その……ちょっと他人に聞かれたら困る話だから……人払いを……」
弟の口調に『何か重要な事』があるのを感じ取ったデウデシオンは、仕事を一時中断し庭に面している窓から外へと出た。ザウディンダルはその後ろに従ってゆく。無言のままデウデシオンは進み、見渡しても木一本も見えない、刈り揃えられた芝生が広がる場所で立ち止まり振りかえった。
「それで何の用だ」
デウデシオンの言葉が終わって、少しの間を空けてザウディンダルはつい先ほど知ったばかりの事柄の真偽を直線的に尋ねる。
「俺の父親がハーベリエイクラーダ王女系僭主だってのは本当か!」
「誰から聞いた?」
「何処でもいいだろ! 本当なのかよ!」
誤魔化すか? それとも怒り騙すか? と少し考えたデウデシオンだが、告げた相手が居る以上、誤魔化し切れないだろうし、目の前にいる弟は、僭主であろうと親は親だと理解し、納得出来る年齢に達している。
精神的に脆い部分のある弟だからと、全てを伝えるのを恐れるのは自分だけだったと、目の前で真実を知りたがっているザウディンダルを見ながらデウデシオンは思った。
「本当だ。お前はテルロバールノル一派ハーベリエイクラーダ王女系僭主の末裔、エイクレスセーネストという男を父に持つ」
そして、その相手がザウディンダルに何処まで教えたのか、デウデシオンは無表情のまま『かま』をかけた。
「エイクレスセーネスト? そんなヤツ、リストに載ってなかった気がしたけど。クレメッシェルファイラしか載ってなかったような……」
相手は全てを教えてはいなかったことを知り、内心安堵しつつ話を続ける。
「クレメッシェルファイラはかなり人間との混血が進み人間に近かった。その夫は人間で、二人の間に生まれた子も殆ど我々の血は流れていなかったが、念のために殺すことになり、ならばとディブレシアの閨へと送られた」
だがどうしても語れない部分があった。
”生きていたらお前の父親は私より年下だ……三歳の幼児だった”
それは口から出てこなかった。
「そうか……なあ! 何で! 何でディブレシアは俺を産んだんだ? あの頃陛下はいらっしゃらないし、支配者は女の皇帝だから[女王]の俺は生まれても殺されるだけだろ? ディブレシアは何をしたかったんだ?」
ディブレシアは何故わざわざエイクレスセーネストの子を身篭ったのか? それを産んだのか?
「…………解らん」
確かにそれはデウデシオンとクレメッシェルファイラを追い詰めたが、それだけのための行為だったのか? デウデシオンにも解らなかった。
「本当に?」
「解らんよ……」
「何か知ってるって顔して……」
足元の芝の上を風が駆け抜ける。
サワサワと音がするその音を聞きながら、息を吐き出しつつ答える。
「枝葉は知ってはいる。だが、私が知っているのは一部であって、お前が望んでいる “お前をこの世に生み出した真の目的” は知らない。探ろうと思ったが……ディブレシアは口が堅く……もう一人、知っている男に目星はついていたがその男も十五年も前に死んでいる。確かめてはいないが、恐らく息子は何も聞かされてはいないだろう。それに知っていても答えはしまい」
その息は、ザウディンダルが実父が強制的に成長させられた三歳児であることを知らないことに対する安堵が含まれていた。
「誰だよ、その男って」
「先代テルロバールノル王。知っているとしたら年齢からいってもカレンティンシスの方であろう。カルニスタミアは先代の王が死んだ頃は八歳、僭主や女王や皇帝の関係を完全に理解するのは難しい。そしてカレンティンシスと私が不仲なのはお前が最も良く知っているだろ、ザウディンダル」
「……あ、アイツが俺を目の仇にするのって、それも関係してるのか?」
「あまり関係はなさそうだが、そういう穿った見方もできるかもしれんな。その先代の王は、ほとんど両性具有の話をしなかったらしい、教えなくてはならない必要最低限のことしか息子達に教えなかった。そして、両性具有について何かを隠していたというところまでは掴んだが……」
「それが俺なのか?」
「解らん。それにしても、誰がお前の親のことを掴んだのだ?」
「それは……教えらんない……」
「まあいい。私が知っているのはこの程度だ。風が出てきた、戻るぞザウディンダル」
広げたマントの中に肩を抱き寄せたザウディンダルをいれ、デウデシオンは執務室へと戻った。
**********
黄金の髪に褐色の肌、そして皇帝顔の特徴を兼ね備えたその少年
少年は満面の笑みを浮かべていた
幸せだったのだろうと、その映像を見ている男は思った
**********
ビーレウストは制圧を確認してから、カルニスタミアを連れて次の任務へと向かった。僭主を刈る以外の任務に連れて行かれる事は聞いていなかったカルニスタミアだが、傷の治療を終えてから無言で目的地まで同行した。
「此処に降りる」
ビーレウストが示した惑星はカルニスタミアの知らない惑星。
「エヴェドリットの星系地図にはない有人惑星だな」
有人であるという届けの出ていない、
「治外法権惑星とでも言っておくか」
そこに住む者達も、表には出られない者ばかりの隠された場所であった。この人が住める惑星が激減し開拓が盛んな現在、帝星から遠くない人の住める惑星に、犯罪者をかくまうように住まわせているのには、それ相応の理由があるのだが、隠れるように住み着いている彼等はそれに気付いてはいない。
『所用で移動した。此方に艦隊を回せヘルタナルグ准佐』
『御意』
カルニスタミアは迎えの艦隊を指揮していた副官に、場所の移動を告げそれと同時に、
『あと、儂が良しというまで近付くな』
『近付くなとは?』
『対惑星戦における弱警戒線まで下がっていろ』
ヘルタナルグ准佐はカルニスタミアの言葉を聞き、無言のまま頭を下げた。カルニスタミアと同行しているのがエヴェドリットのビーレウストとなれば、下手に艦隊を近づけるのは危険だろうと、彼女は何の疑問も感じなかった。
副官に近寄るなと指示を出したカルニスタミアは、ビーレウストと共に 《存在が認められていない有人惑星》 に降り立つ。
そこでこれからの実験を聞き、自国の王にも帝国宰相にも 《報告しないこと》 を誓ったあと、ビーレウストからザウディンダルの両親、及び祖母について聞いた。
聞かされた内容は、キュラがエーダリロクから聞いた物と全く同じ。
「俺が知っている全てだ」
神妙な面持ちで間のテーブルに肘をつき身を乗り出しかねない体勢で聞いていたカルニスタミアは、
「手間を掛けたな」
特に表情を変えずに、感謝を込めて頭を軽く下げた。
気位の高い王家の王子に頭を下げられ、未だにザウディンダルに未練がるのだろうなと思いながら、ビーレウストはこの先があるらしいこと教えた。
「いいや。これ以上を知りたい場合は、陛下の父君達相手になるが、中々本当のことを言わせるのは難しいだろう。それと帝国宰相がかなり厳しく情報を統制しているから、それ以外は無理だろな」
「帝国宰相が情報統制しているのはありがたい。兄貴の耳にはいったら最後、両性具有であろうとも、処分許可を陛下に申し出るだろう」
ビーレウストに「ザウディンダルに未練がある」と思われたカルニスタミアは、未練がないとは本人も言わないが、それ以上に帝国宰相がザウディンダルを何よりも気遣っている事に一縷の望みを持った。
それを上手く動かし、二人の仲が進むようにするためには、どうしたら良いか……と考えていると、入室許可を願う声があがる。
「入れ」
この惑星は非公式ながらザセリアバ王の支配下であり、現在権限はビーレウストにあるので、カルニスタミアは全く無視して考えを巡らせていた。
「何だ?」
傍に来て頭を下げた部下の一人が、端末を開き何かを指さし、次いで手紙を差し出す。王族の手に収まるのには相応しくない安い紙が荒い音と共に開かれる。
それに目を通したビーレウストは、画面と手紙を何度か交互に見ると首を傾げ、部下に部屋から出るように命じ、無言のままテーブルに手紙を置きカルニスタミアに読むように押し出す。
「どうしのじゃ? ビーレウスト」
手紙を掴み目を通しているカルニスタミアに向かって、今度は端末の画面をも向けた。
「面会許可を申し出てきた貴族……らしい人物」
「貴族らしい?」
「簡易の血統検査じゃあ、確かに上級貴族値を指しているらしいんだが……」
上級貴族となれば生体構成分子の数値が人間とは全く違う。僭主が僭主であると判明するように、上級貴族も簡易の検査で直ぐに判明する。
「該当者なしか」
手紙の内容は ”ここの代表者に会いたい。王家にまつわる大事な話が” といった、面会希望者が書くありきたりな文面だった。文字は綺麗で恐らく女性の、それも自分の母親くらいの年齢の女性の物だろうとカルニスタミアは判断し、それは的中していた。
「どういう事だと思う?」
画面を切り替えながら何度も検索するが、この数値の持ち主の該当はなかった。だが構成分子は人間ではなく上級貴族の数値を指している。
「さあな。簡易の数値を見る分ではケスヴァーンターン系列だが。本人達は何と?」
「通すか?」
「ケスヴァーンターンでは面会した所で……」
何度もキーを叩き、似たような数値を探っていたカルニスタミアは、肝心の部分を見ていなかったと、最初に戻りそれを見て 《誰なのか》 思い当たる。
「どうした? カル」
動きが止まり驚愕の表情を作ると同時に小さな悲鳴にも似た声を上げたカルニスタミアの背後に近寄り、同じ画面を眺めながら声をかける。
「本当にこの名前なのか?」
面会を求めている相手の名が書かれている画面を指さし、ビーレウストに問いただす。
「ああ、そうらしいが。知ってんのか? カル」
「メディルグレジェット・ナッセルトバゼ・デリュセディーナでケスヴァーンターン、そして該当無し。この三つの条件に合致するであろう人物の親戚を知っている」
「俺も知ってる奴か?」
上級家名持ち貴族くらいなら覚えている筈なのになと、苦笑いを浮かべながら首を傾げる。ビーレウストは、王族や皇王族、上級家名持ち貴族のなかでも上位は全て覚えているが、その下になると当主夫妻の名前くらいしか覚えていない。王族の嗜み程度で、後は 《そんな下位の者は知らない》 で通せるくらいの知識で充分だと本人は思っている。
カルニスタミアは伝統ある王家の王子で、頭も良く真面目なので貴族は大方網羅している。その違いから、自分の知らない貴族をカルニスタミアは知っているのだろうと解釈したのだが、それは否定された。
ゆっくりとカルニスタミアは首を振り、ビーレウストに向かい教える。
「ああ、お前も知っている。メディルグレジェットと名乗っている女に妹とその息子、要するに甥の名を言わせろ。儂の予想では甥の名は、エヴェドリット語ではシャンデドディレゼ」
「そいつの名前、テルロバールノル語で発音すりゃあ、コルヴィッドドルゼっていうのか?」
エヴェドリット語ならシャンデドディレゼ。今、面会を求めているのはケスヴァーンターン。一度帝国語に変換し、ケシュマリスタ語に変形させると、それはキュラティンセオイランサとなる。
「そうじゃ。このメディルグレジェット・ナッセルトバゼ・デリュセディーナとはキュラの伯母の名だ」
それを聞き、ビーレウストは驚きを隠さずテーブルを拳で叩きつける。ひび割れた音がしたが、そんな事を気にせずにカルニスタミアは立ち上がり、
「殺したって言ってたじゃねえか!」
いきり立っているビーレウストの肩を優しく叩く。
「殺したとは聞いているが、本当に殺したのか? 死んだのか? それは俺達には解らんじゃろう。何よりも此処は、治外法権であり有人惑星としても登録されていない、いわば亡者の棲み家。死んだとされる人物が棲んでいた所で、驚くには値するまい。最も言っている儂も驚いたがな」
二人はその女性を連れて来るように命じ、それと共に実験の用意を調えておくようにも命じた。
**********
”幸せだった” 過去形になっているのは
男が今の少年を幸せだとは思わないからだ
勝手に不幸せだと判断された少年は、男に向かって何と言うだろう
**********
映像を見ていたエーダリロクは、入室許可を受けてそれを素早く消した。
「やあ、エーダリロク」
「どうした? キュラ」
キュラはエーダリロクに『ビーレウストがカルニスタミアを連れて行った』理由尋ねに来た。
エーダリロクの方でも、キュラが不審に思わないはずがないと考えていたので、問われた際にあっさりと『ザウディンダルの父親はテルロバールノル系僭主ハーベリエイクラーダ王女の末裔』と答える。
それを聞き、キュラは軽く頷いて、
「全く関係ないんだけどさ、君とビーレウストって生き残った庶子の父親のこと知ってる?」
自分の知らないことを尋ねてみた。
尋ねられた方は、モニターを見ながらコンソールを叩き続けているが、その言葉を決して無視せずに、
「お前がそう聞いてくるってことはデウデシオンの父親、フォウレイト侯爵 リュシアニじゃねえ方のことか」
聞き返す。
ディブレシアの庶子達の父親は殆ど『自分が皇帝を身篭らせたこと』すら知らないままに死んでいるのだが、生き延びた者もいる。
その一人がデウデシオンの父であるフォウレイト侯爵 リュシアニ。現在はダグルフェルド子爵 アイバリンゼンと名を変えて、息子であるデウデシオンに執事として仕えている。これは有名ではないが、知っている者は知っている事実であった。
このリュシアニ、当時二十八歳で妻子がいた近衛兵。当時八歳のディブレシアと関係を持つことになったのだが、その頃はまだディブレシアが幼かったことと、周囲に人がいたためにすぐに行為を中断された為に生き延びる事ができた。
そのリュシアニ以外にも『もう一人生き延びた男』がいることは誠しめやかに噂されていた。その生き延びた男の息子が誰なのか、誰も解らない……そう思われていたのだが、
「ひゅぅ! 知ってんだ。やっぱり後宮に長いこといると、その手の情報は手に入るもんなんだ。やっぱり皇帝の実父系列は強いなあ。ラティランが皇君オリヴィアストルに聞いても解らなかったのに」
「俺達は皇君から聞いたぜ……やるな、あの人も」
皇帝に仕えていた夫達は、それらのことを知っていた。
知っていたが、決して『王』に尋ねられても教えなかった。彼等がビーレウストやエーダリロクにそれらを教えたのは彼等なりの思惑。彼等は自分達以外の口からこれらの事が伝えられること期待していることをビーレウストやエーダリロクは知っていた。
「本当に。それで、教えてくれるのかな?」
「言わないつもりなら、知らないって最初から言ってるさ」
「そうだね」
「庶子達の父親で生き残っているもう一人、それはデウデシオンだ」
その名前が出た時、キュラは驚かなかった。デウデシオンが命令され、皇帝と深い関係にあったことはこれも割合有名であった。
彼だけが庶子で『大公』を名乗っている理由だとされている。ディブレシアがその相手として気に入った息子に対し大公位を与えたとされている。だが、息子がいるとまでは知られていない。
「“息子” は誰だい?」
「バロシアン」
「……ああ、あの帝国宰相閣下の腰巾着。そういう事かい」
長兄と末子。
帝国宰相の秘書官を務める彼は、確かにデウデシオンに似ていた。
「ま、食わせ物の皇君が嘘ついてなけりゃ……の話だが。だが何でも、バロシアンのやつフォウレイト侯爵家の後継者に急遽決められた、侯爵家のすげえ遠縁の女。そいつと結婚するらしいぜ」
モニターから目を離し、キュラのほうを向いて笑った顔は酷薄さを浮かべた『ロヴィニア』そのもの。人の秘密を暴き脅すことを得意とする白銀の冷酷、それは他人にとって残酷な真実を告げる時の自信に溢れたその表情。
「ディブレシアは一体何を考えていたんだろうね」
裏を取る必要もないなと、キュラはその情報を全面的に信用した。下手に調べて、帝国宰相に消されては元も子もないということもあるのだが。
「解らねえ……ところでキュラ。お前は俺に何か情報をくれるか?」
「僕が提供できることならね。アルカルターヴァ公爵が[女王]だってこととか」
「そりゃ知ってる。お前のラティランも知ってるよな」
「さすがロヴィニア王家、情報網の素晴らしさには恐れ入る」
キュラの最大の持ち札は、相手も持っていて意味をなさなかった。これ以外の情報は何があったかな? と記憶を手繰っているキュラに、
「カレンティンシスが王になった事とかはこの際どうでもいい。俺が知りたいのは、何であの皇帝宮の中庭の一角「夕べの園」の向こう側にそびえ立つ巴旦杏の塔が “今の陛下用に動いているのか?” ってことだ」
エーダリロクは『知りたいこと』を口にする。
「へえ、さすがの君でも解らないのかい? エーダリロク」
「別に興味はねえ、だが……ビーレウストによると死んだ帝君アメ=アヒニアンが遺言状に『先代テルロバールノル王の企みだ』そう残してたってさ」
「……カレンティンシスが何かを知っているなら、ラティランはその情報を引きずりだしているはずだよ」
「その情報を知っているのはカルニスの方なんじゃないか? 俺はそう考えてる。その情報にカルニス自身が気付いてないだけであって」
「死者は語らないから厄介だねえ……でも……ザウディンダルの父親はテルロバールノル系の僭主だった訳だから、先代王が指揮して捕らえてきたわけだよね。今帝国にいる全ての両性具有は、大なり小なり先代テルロバールノル王ウキリベリスタルと関係があるってことになるね」
ザウディンダルが戻り入れ替わりにキュラが帝星に向かったあと、エーダリロクは再び画面を立ち上げた。
Copyright © Teduka Romeo. All rights reserved.