君雪 −00
 ”たかが大公” なのであろう? クレニハルテミア王よ
 それに関しては我も何も言わぬ
 そんな事はどうでもいいのだ
 今、我の最大の関心事は戦争だ
 帝国軍が抜けた分、そちらで補充してくれるのであろうな? ロヴィニア王よ
 何を言っている?
 帝国軍どころか、ケシュマリスタ王国軍も出てはこないぞ
 当然であろう?
 帝国軍が帝国軍の指揮官を取り戻しに来る可能性もあるのだから、動かせまい?
 どうしたのだ? ロヴィニア王よ
 顔色が悪いぞ
 ああ、我か? 我も今回の出撃は見合わせる
 驚いた顔をするな
 こう見えても愛妻家なのでな。お前と同じく我が子は可愛いのだよ。


 貴様の子と違って、愚かでなく才能に溢れているが


 あんな屑、生かしておいても第三子あたりに殺されるのがオチだ
 そうだな、我のように殺すに違いない
 じゃあな、クレニハルテミア
 たかが親王大公とたかがバカ息子の為に、国力傾ける程の戦費で陛下に許しを請うが良い


 それでも貴様如きの采配では勝てまい


novels' index next home
Copyright © Teduka Romeo. All rights reserved.